柿の食感を測定する装置を開発 “サクサク感”をセンサーで

岐阜県などは柿の実を壊さずに果肉の食感を測定できる装置を開発し、選別作業の効率化や柿のブランド力の向上につながると期待されています。

岐阜県特産の高級ブランド柿、「天下富舞」は高い糖度とサクサクとした食感が特徴ですが食感に関する基準がなく柔らかくなったものが混入してブランド力が低下することが懸念されていました。
こうしたなか、県の農業技術センターは広島大学と協力し、柿の実を壊さずに果肉の食感を測定できる装置を初めて開発しました。
指先につけたセンサーを柿の実の側面に当てて音で振動を与え、果肉が共鳴する周波数を測定するしくみで、周波数が300ヘルツ以上の場合にサクサクとした食感が実際にあったということです。
また、333個の柿を測定した結果、90%以上の精度で食感が判別できたということです。
今後はこの装置を活用して、経験に頼っていた選別作業を効率化するととともに食感の優れたものを選ぶことで「天下富舞」のブランド力を高めることが期待できるとしています。
岐阜県農業技術センターの鈴木哲也主任専門研究員は、「サクサクとした食感を評価できるようになり、ブランド力の向上に繋げたい。甘くて食感のいい天下富舞の味を多くの人に知ってほしい」と話していました。