新酒完成で「杉玉」掛け替え 飛騨市の酒造会社

飛騨市の酒造会社で1日、新酒の完成を告げる「杉玉」の掛け替えが行われました。

飛騨市古川町にある明治3年創業の酒造会社では、ことし9月に飛騨地方で収穫したばかりの酒米を使った新酒がけさ完成しました。
酒蔵には、はっぴを着た職人たちが集まり、本格的に酒造りが始まる冬に向けて、作業の安全などを願う神事が営まれました。
そして、去年軒先につるし、古くなった杉の葉の飾り「杉玉」を取り外し、重さが70キロほどある真新しい緑色の杉玉に掛け替えました。
このあと、地元に伝わる祝いの歌で新酒の完成を祝うと、訪れた人に酒がふるまわれました。
富山県から観光で訪れた60代の女性は「すごくフルーティーでおいしいです。まさか杉玉の交換が見られると思っていなかったのでうれしいです」と話していました。
ことしの新酒は猛暑の影響が心配されましたが、10月半ばから気候が涼しくなって酒米の発酵が進み、優しい甘みとすっきりとした味わいが特徴だということです。
酒造会社の渡邉久憲社長は「無事に新酒ができてほっとしていますが、本格的な仕込みが続くので気を引き締めたいです」と話していました。