ドローンで砂防施設を点検する実証実験 揖斐川町

岐阜県揖斐川町で土砂災害を防ぐため山あいに設置されている砂防施設をドローンで点検する実証実験が31日、行われました。

実験が行われたのは揖斐川町の徳山ダム湖周辺で国土交通省の職員などがオンラインも含めおよそ380人参加しました。
実験には、ガソリンを燃料に最長3時間飛行できるドローンが使われ、ドローンは徳山ダムの管理事務所近くを離陸したあと、およそ5キロ離れた砂防ダムの点検に向かいました。
実験の参加者は人工衛星を使ったインターネットサービスを通じ、ドローンから送られてくる映像を見て渓流に設置された砂防ダムに土砂がどの程度たまっているかなどを確認していました。
実験を行った国土交通省の越美山系砂防事務所によりますと、管轄する広さ870平方キロメートルあまりの地域には砂防施設がおよそ200あり、年1回の定期点検はこれまで、担当者が山道を徒歩で移動して行ってきたということで完了までおよそ2か月かかっていたということです。
ドローンで点検ができるようになれば、クマなどに遭遇する危険も減り、期間も1週間ほどに短縮できる可能性があるとしています。
越美山系砂防事務所の富田直樹所長は「ドローンを活用すれば災害発生時にも瞬時に砂防施設の点検が可能になります。今後も新しい技術の導入を通じて、作業の効率化を図っていきたい」と話していました。