早くも「おせち」の予約始まる 多様な商品そろう 

来年の正月に向けたおせち商戦が始まっています。新型コロナの「5類」移行に伴い、家族や親せきが集まりやすくなったとして、デパートでは豪華なおせちや品数が多いものなど多様な商品をそろえました。

岐阜市のデパートでは来年の正月に向け、20日から店頭でおせちの予約が始まりました。
新型コロナが5類に移行して初めての正月は様々な世代がそろって食事する機会が増えるとみて、和・洋・中、それに子ども向けなど6種類の中から自由に選べるおせちや、品数の多い商品を用意しました。
中には、久々に帰省する家族をもてなしたいという思いに応え、イクラやアワビなどの高級食材を有名料亭が調理した10万円を超えるおせちもあり、このうち13万5000円の商品は初日に完売したということです。
ほかにもスイーツだけの詰め合わせやペット向けのおせちなど消費者の多様なニーズに応じて550種類ほどを販売しますが、食材や運搬費用などの高騰が長引き、全般的に高価格になる傾向だということです。
高島屋の岐阜店担当バイヤー畑中太郎さんは「ことしは家族が集まる機会も増えるので正月ならではの高級な商品や量の多い商品が人気になると思います。おせちを囲んで楽しい会話のきっかけにしてほしいです」と話していました。

《物価高背景 低価格に抑えたおせちも》
一方、物価高などを背景に節約志向は依然続いているとして低価格に抑えたおせちを売りだす動きもあります。
飛騨市の会社が愛知県や地元の食品メーカー4社と共同開発した「ふたりごちそう箱」は、「飛騨牛のすきやき風」や、「栗きんとん」など品目を7つに絞った2人から3人向けの商品です。
重箱ではなく簡単な個別包装にすることで価格を約4500円に抑えたということです。
コロナ禍の3年前に販売を開始してから売れ行きは好調だということで、去年は1000セットを売り上げ、ことしは2500セットの販売を目指しています。
販売する「ヒダカラ」の舩坂康祐共同代表は「コロナ禍で『個食』や少人数の需要が増え、地元のメーカーと一緒に企画しました。30代40代の女性に人気で、今後も低予算でも楽しめる商品を作りたいです」と話していました。