各務原市で小中学校の水道の蛇口に浄水器設置し学校再開

岐阜県内の多くの小中学校では夏休みが終わり、28日から授業が再開されました。
このうち、水道水の水源から有機フッ素化合物の「PFOS」などが国の目標値を超えて検出された各務原市では、一部の小中学校の水道の蛇口に浄水器を設置した中で、学校生活がスタートしました。

各務原市は、令和2年11月以降、市民の半数に水道水を供給する三井水源地で、有害性が指摘されている有機フッ素化合物の「PFOS」と「PFOA」が、1リットルあたり合計50ナノグラムという国の暫定的な目標値を超え、最大130ナノグラムの濃度で検出されていたことを、7月に明らかにしました。
これを受け、市や県は、この水源地から配水する地域にある小中学校や幼稚園などおよそ50施設で、水道の蛇口にあわせて700個ほどの浄水器を設置しました。
このうち、鵜沼第二小学校にも、家庭科で使う調理室や廊下にある蛇口などに、およそ30個の浄水器が取り付けられました。
夏休みが終わって初めての登校日となった28日、学校ではオンラインで全校集会が行われ、養護教諭が「水道の水を飲むのが不安だったり心配だったりする場合は、浄水器の水を飲んでください」と児童に呼びかけました。
苅谷亜由美校長は「子供たちは水筒を持ってきていますが、暑い時期が続くので、水道の水を飲む場合は浄水器のついた蛇口から飲んでもらいたい」と話していました。

市によりますと、浄水器は「PFOS」と「PFOA」のおよそ80%を除去できるとされているものを設置していますが、実際の効果を検証するため水質を検査していて、結果は9月上旬にも公表する予定です。
市はこのほか、水源地周辺や市内全域でも水質を検査しているほか、水源地での活性炭の設置や浄水施設の建設を進めることにしています。