外来種のコクチバス おととし密放流 去年から繁殖か 郡上市

長良川の流域にある郡上市のため池で一斉に駆除された外来種の「コクチバス」について、岐阜県の水産研究所が生育状況などを調べた結果、おととし夏以降に密放流され、去年から繁殖が始まったとみられることがわかりました。

外来種のブラックバスの一種、コクチバスは、ことし5月に長良川では初めて美濃市で1匹が確認され、郡上市の長良川流域にある農業用のため池でも稚魚を含む100匹近くが見つかり、県などが7月27日、一斉駆除を行いました。
県の水産研究所が駆除した76匹の生育状況を詳しく調べたところ、生まれて2年未満の若い個体が67匹、4年以上の高齢の個体が9匹でした。
コクチバスは毎年繁殖しますが、この中間の年齢層の個体がいないという不自然な構成から、繁殖が始まったのは去年からとみられることがわかったということです。
また、コクチバスの繁殖期は春のため、今回駆除された高齢の個体はおととし夏以降から去年の春までに密放流された可能性が高いということです。
県の水産研究所は「調査の結果、コクチバスは放流されてから短い期間で繁殖することがわかった。繁殖を防ぐためには早期の発見が大切だ」としています。