夏山登山の遭難想定 消防と県防災航空隊が救助訓練 

夏山登山をしていて遭難した人を救助するため、岐阜県高山市の消防と県の防災航空隊が互いの連携を確認する訓練を行いました。

24日午前、高山市と飛騨市にまたがる高さ1500メートルあまりの猪臥山で行われた訓練には高山市の消防や県防災航空隊の隊員あわせて18人が参加しました。
訓練は登山道の入り口からおよそ1キロのところで20代の男性が滑落し、足にけがをして動けなくなったという想定で行われ、まず徒歩で現場に来た高山消防署清見出張所の隊員が登山道の8メートル下からけが人を担架に乗せて引き上げました。
続いて、合流した消防の山岳救助班がけが人を背負って山を下り、上空に来た県防災航空隊のヘリコプターにヘッドライトなどを使ってその時の居場所を伝えました。
そして、見通しのよいところに移動してヘリコプターから降りてきた防災航空隊員にけが人を託し、連携して医療機関へ搬送するまでの流れを確認していました。
警察によりますと、去年岐阜県内で発生した山岳遭難は129件で前の年に比べて36件増えています。
清見出張所の中田豊和係長は「きょうの訓練を今後の活動に取り入れたい。登山届の必要がない山では、2人以上で登る、携帯電話のGPS機能を活用する、天気予報を確認するなど、きめ細かい準備で楽しい登山にしてほしい」と話していました。