奥飛騨温泉郷で男性がクマに襲われけが 注意呼びかけ

3日昼すぎ、岐阜県高山市の奥飛騨温泉郷で70代の男性がクマに脇などをかまれてけがを負いました。
高山市ではクマの目撃情報が増えているということで、市は1人で出かけないなど、クマに注意するよう呼びかけています。

3日午後0時40分すぎ、高山市奥飛騨温泉郷一重ケ根で「主人がクマに襲われた」と宿泊業を営む70代男性の妻から警察に通報がありました。
男性の妻によりますと、敷地の囲いを修理していたところクマに襲われ、男性は脇や腰をかみつかれ病院に運ばれ手当を受けましたが、けがの程度は軽いということです。
市と消防などが注意を呼びかけているほか、警察や猟友会が現場付近をパトロールして警戒にあたっています。
高山市によりますと、ことし4月からの3か月間に市内でクマを目撃したという情報が97件寄せられていて、去年の同じ時期と比べると2倍近くに増えているということです。
高山市熊被害対策本部は「4年から5年に1度クマが多く出没する時期があり、ことしはそれにあたるのではないか。外出する際にはできるだけ1人にならず、鈴を鳴らしたりラジオをつけて音を出したりして、十分注意してほしい」と話しています。
地元の猟友会のメンバーたち、高山市からの依頼を受けて、クマを捕獲するための罠を仕掛けるということです。
メンバーの1人は「今の時期は、親離れしたクマが里に追い出されて人家のそばに出てくる。農作物はしょっちゅうやられるが人が襲われるのは珍しい」と話していました