フランスで開かれたVR国際大会で岐阜大学の学生チームが大賞

岐阜大学の学生チームが制作したVR=バーチャルリアリティーの作品が、フランスで4月に開かれたVRの国際大会で大賞を受賞しました。

受賞したのは岐阜大学大学院自然科学技術研究科の3人の学生チームが制作したVRの作品で、16日、岐阜大学の吉田和弘学長に受賞を報告しました。
「MEcholocation」(メコロケーション)というこの作品は、コウモリやイルカが持つ音の反響を頼りに、ものの位置や形を認識する「エコーロケーション」という能力に着目しました。
まずは、家具が置かれた部屋の中など現実の空間を3Dスキャンし、そのデータをVRに取り込みます。
そして、ゴーグルを装着して舌打ちをすると、真っ暗な空間の中に音を可視化した数多くの球が発射され、その跳ね返りを見ることで暗闇の中でも家具の位置などを認識しながら移動してもらおうというものです。
目が不自由な人の中には、舌打ちの音などの反響を頼りに空間を認識している人もいるということで、3人は、視覚障害者の世界を体験してもらおうとこの作品を制作しました。
報告を受けた吉田学長は「今後、さまざまなことに応用できると思います。次のステップに向けて研究を進め、企業との共同研究などもチャレンジしてほしい」と激励しました。
チームの小木曽直輝さんは「現実空間とVR空間の位置合わせのアイデアを応用して、新たな作品を作りたい」と話していました。