北アルプス夏山シーズン前に山開きの神事「播隆祭」 高山市

夏山シーズンを前に北アルプスの登山口がある岐阜県高山市の神社で、恒例の山開きの神事、「播隆祭」が行われました。

この神事は、北アルプスの槍ヶ岳や笠ヶ岳に登山道を開いたとされる江戸時代の僧侶、播隆上人の功績をたたえ山の安全を祈願するために、毎年5月10日に行われています。
10日、高山市の奥飛騨温泉郷にある村上神社で行われた神事には、4年ぶりに来賓も招かれ、あわせて100人ほどが、登山者の安全を願いました。
そして地元の若者たちが、頭に鳥の羽をつけて笛や太鼓に合わせて舞う、伝統の「鶏芸」などを奉納し、夏山シーズンの到来を祝いました。
地元の観光協会によりますと、昨年度、北アルプスに岐阜県側から登山した人の数は、コロナ禍の影響が大きかった前の年に比べて2割近く増え、約4万人になったということです。
奥飛騨温泉郷観光協会の沖本啓介理事長は「装備を万全にして安心安全な登山でこの大自然を楽しんで、もらえたらうれしい」と話していました。