リニア工事残土処分場建設 御嵩町住民グループ正式に反対表明

御嵩町にJR東海が建設を計画しているリニア中央新幹線のトンネル工事の残土処分場について、地元の住民グループが16日会見を開き、建設への反対を正式に表明しました。

リニア中央新幹線の工事を巡ってJR東海は、御嵩町にある工区のトンネル工事などで出る残土の処分場を、町内に建設したいとして町と協議を進めています。
建設が計画されている上之郷地区の16の自治会で作る「上之郷地区リニアトンネル残土を考える会」は、これまで処分場について「多角的に協議、検討、提言する」としてきましたが、16日開いた会見で、佐賀淳副会長は「JRの説明は合理的でなく、納得できない回答が多々あった。安全と環境の視点から決定に至った」と述べ、反対を正式に表明しました。
反対は、トンネル工事の残土に自然由来の重金属が含まれるおそれがあり、安全対策に不安があることや、候補地を取り囲むエリアは、環境省が開発への配慮を求める重要湿地に選定しており、よりよい環境を残すことなど踏まえ、2月開いた住民グループの総会で正式に決まったと言うことです。
この決定について御嵩町は「住民向けのフォーラムを通じて懸念の声は聞かせてもらっている。引き続き意見を頂きながらJRと協議を続けていきたい」としています。