海津市で木曽三川での「広域避難」学ぶ会合開かれる

海抜ゼロメートル地帯が広がる木曽三川の下流部の愛知、岐阜、三重の市町村で、大規模な水害が予想される場合に事前に住民をほかの自治体に避難させる「広域避難」を学ぶ会合が開かれ、専門家が一人ひとりの理解と意識が重要だと指摘しました。

岐阜県海津市で開かれた会合には、海抜ゼロメートル地帯が広がる木曽三川の下流部にある愛知、岐阜、三重の8つの市町村の担当者や住民らが参加しました。
これらの市町村では、各自治体と国土交通省が巨大な台風による大規模な洪水や高潮で広い範囲の地域が浸水し長期間、水が引かないことが予想される場合に、事前に住民をほかの自治体に避難させる「広域避難」の計画作りを進めています。
会合では、計画作りのアドバイザーを務める東京大学大学院の片田敏孝特任教授が講演し、広域避難をする際の避難所や避難手段などの計画策定を急ぐ必要があるとした上で、「実際に避難する住民ひとりひとりが問題意識を持ち、広域避難を理解して行動に移すことがなによりも大切だ」と指摘しました。
参加した海津市の60代の男性は「広域避難について理解はしていましたが、事が大きすぎてすぐに実行することの難しさを感じました。町内で問題意識を含めて話し合うことから始めたい」と話していました。