リニア残土処分場のエリアは「重要湿地」 御嵩町がフォーラム

JR東海が御嵩町に建設を計画しているリニア中央新幹線のトンネル工事で発生する残土の処分場について、御嵩町は21日、候補地を取り囲むエリアが環境省の「重要湿地」にあたるという認識を初めて示しました。

リニア中央新幹線の建設工事をめぐっては、JR東海が、御嵩町にある工区のトンネル工事で発生する残土の処分場を町内に建設したいとして町と協議を進めていますが、候補地となっている山林の一部に環境省が開発への配慮を求める「重要湿地」が含まれ、ハナノキなどの希少な植物が群生していることから、住民からは環境への影響を懸念する声が上がっています。
こうした中、御嵩町は21日、フォーラムを開き、JRの担当者や住民も参加しました。
環境省は「重要湿地」の具体的な位置は示しておらず、これまで御嵩町は、候補地について希少な植物が群生する場所から離れていると説明していましたが、専門家の意見などを聞いた結果、候補地を取り囲むエリアが環境省の「重要湿地」にあたるという認識を初めて示しました。
またJR東海は幼木を移植するなどできる限りの保全措置を行うと改めて説明しました。
これに対し、住民からは、「湿地をを守ることが行政の仕事ではないのか」などの意見があがりました。
御嵩町は2月、専門家や住民を交えた勉強会を開いて、湿地のあり方や保全方法などを検討していくとしています。