燃料価格高騰で下呂の日帰り温泉施設 1月いっぱいで一時休業
燃料価格高騰などを理由に下呂市にある日帰り温泉施設が1月いっぱいで一時休業することを決めました。
1月31日で一時休業するのは下呂市小坂町にある「巌立峡ひめしゃがの湯」です。
「ひめしゃがの湯」は旧小坂町が平成7年に開設した日帰り温泉施設で全国でも珍しい天然の「炭酸泉」をかけ流しで提供していて多い年には年間9万人が訪れました。
源泉の温度が23度と低いためボイラーで38度まで温めて提供していますが燃料価格高騰などの影響でボイラーを動かすための灯油の価格が値上がりし12月、1か月の灯油代は約140万円と、この1年で1.4倍になったほか館内の暖房や照明などに使う電気代は約170万円と1年前の3倍以上に高騰するなど経営に大きな影響を及ぼしています。
新型コロナの感染拡大で落ち込んだ利用者は回復傾向にあり最近では感染拡大前の7割の水準に戻っているものの12月23日に岐阜県が医療ひっ迫防止対策強化宣言を出して以降、「炭酸泉」を使った料理などを提供するレストランの1月中旬までの予約がすべてキャンセルされるなど経営を取り巻く環境はいっそう厳しくなりました。
施設では去年大人の入浴料を700円から800円に値上げしましたがかさんだコストを全て補うことは難しいとして一時休業を決めたということです。
「ひめしゃがの湯」を運営する会社の倉田誠エリアマネージャーは「この燃料費と電気代では経営がなりたたない。このまま営業を続けると赤字が膨れあがるので世の中が落ち着くまで営業を休止したい。電気代や燃料代が元に戻れば営業を再開したい」と話しています。