御嵩町のリニア残土処分候補地「重要湿地」含む現地の状況視察

JR東海が岐阜県御嵩町に計画している、リニア中央新幹線のトンネル工事で発生する残土処分場の候補地を16日、地元の住民グループなどが訪れ希少な植物が群生する「重要湿地」が含まれる現地の状況を視察しました。

視察を行ったのは「上之郷地区リニアトンネル残土を考える会」のメンバーなどです。
メンバーは16日、御嵩町内にある残土処分場の候補地を訪れ町の生物環境アドバイザーを務めていた篭橋まゆみさんから群生するハナノキなどの希少な植物や、生息している動物の説明を受けながら、約3時間半にわたって視察を行いました。
JR東海はリニア中央新幹線のトンネル工事で御嵩町内の工区の発生する残土の処分場を町内に設ける計画で町と協議を進めていますが候補地の山林の一部は希少な植物が群生するとして環境省が選定した「重要湿地」に含まれています。
御嵩町は重要湿地の具体的な位置は示されないなかでハナノキの群生地などが極力、避けられていることを確認したうえでJR東海に「移植を含む可能な限りの環境保全を求めていく」としています。
住民グループの纐纈健史会長は「候補地には貴重な自然環境があることがよくわかった。これをふまえて処分場の問題を考えていきたい」と話しています。