山県市で移動薬局の車両を過疎地医療に活用する実証実験へ

災害時にのみ利用が認められている移動薬局の車両「モバイルファーマシー」を、平時でも薬局のない過疎地区での医療支援に活用しようという実証実験が、岐阜県山県市で10月から全国で初めて行われることになりました。

「モバイルファーマシー」は、病院や薬局の調剤室とほぼ同等の機能を持つ災害対策車で、全国で20台程度が導入されていますが、薬剤師法の規定で利用は災害時に限られています。
このモバイルファーマシーの活用方法について、岐阜県で1台を保有する岐阜薬科大学では、平時でも薬局のない過疎地域での医療支援に活用しようと、特例的に利用が認められる実証実験の実施を国に申請し、8月に認定されました。
実験では、10月から来年3月まで、山県市の北伊自良地区に週2回出動し、地元の診療所の患者を対象に処方せん調剤を行います。
診療所では、最寄りの薬局まで9キロほど離れているため、患者には手持ちの限られた薬を処方しているということで、モバイルファーマシーの活用で、在庫がない薬も処方できるほか、薬剤師が調剤して患者に服薬指導することで医師の負担が軽減できるなどのメリットがあるとしています。
実験を行う岐阜薬科大学の林秀樹教授は「過疎地域でも医薬分業を実現し、患者や医師の利便性がどの程度、向上するか調査したい」としています。