不同意わいせつの疑いで逮捕の巡査長 現場を再訪し捜査に浮上

先月、郡山市内の商業施設で10代の女性の体を触ったとして、不同意わいせつの疑いで逮捕された福島県警の42歳の巡査長が、事件からおよそ3週間後に現場となった店を再び訪れ、その際、警察から事情を聴かれたことで容疑者として浮上したことが警察への取材でわかりました。

郡山北警察署本宮分庁舎の巡査長、渡辺振一朗容疑者(42)は、先月19日の夕方、郡山市内の商業施設で偶然を装って、県内に住む10代の女性の尻を触るなどした不同意わいせつの疑いが持たれています。

巡査長は、調べに対し容疑を認めていて、「被害者に対し申し訳ない」などと話しているということで、警察は、28日午後、検察に身柄を送りました。

警察によりますと、店舗に設置された防犯カメラの映像などから、警察は犯人像を割り出して捜査を進めていましたが、事件からおよそ3週間たった今月8日に、店から「似ている人物がいる」と通報があったということです。

駆けつけた警察が、容疑者に職務質問を行ったところ、現職の警察官だとわかり、「自分がやりました」などと事件への関与をほのめかす供述をしたことから、さらに捜査を進め、巡査長を、27日、逮捕しました。

警察は、事件に至ったいきさつについて、余罪も視野に、さらに調べを進めています。

10代の女性にわいせつな行為をしたとして、福島県警の42歳の巡査長が不同意わいせつの疑いで逮捕されたことについて、県警本部の若田英本部長は、28日開かれた県議会の「福祉公安委員会」で謝罪しました。

若田本部長は、出席した県議会議員を前に、「現職警察官による非常に大きな非違行為であり、被害者はもとより、県民のみなさまに深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません」と謝罪しました。

その上で、「今後は捜査結果を踏まえ厳正に対処するとともに、これまで以上に職員の指導・教養を徹底して再発防止を図り、県民の皆様の安全安心を守る警察本来の活動を着実に推進することによって、信頼回復に努めて参りたい」と述べました。