福島第一原発の処理水 東電が通算7回目の海への放出始める

福島第一原子力発電所にたまる処理水について、東京電力は、28日午前、通算7回目の海への放出を始めました。

福島第一原発では、トリチウムなどの放射性物質を含む処理水がタンクで保管されていて、東京電力は、去年8月から、政府の方針に従い、基準を下回る濃度に薄めた上で、海への放出を行っています。

これまでに、6回に分けてあわせて4万6888トンが放出され、目立ったトラブルはなく、原発周辺で採取された海水のトリチウム濃度も、東京電力が自主的に放出の停止を判断する基準を大きく下回っています。

そして、東京電力は、今年度としては3回目、通算7回目となる放出を、28日午前11時46分に開始しました。

来月中旬にかけて、これまでとほぼ同量のおよそ7800トンを放出するとしています。

東京電力は、今年度、7回に分けて、あわせておよそ5万4600トンを放出する計画で、前回と今回の放出で空になるタンクの一部については、早ければ来年1月ごろから解体に着手し、再来年の3月ごろまでに完了する予定だとしています。