ネコの殺処分が全国最多 県が冊子で管理の徹底呼びかけ

ネコが殺処分される数が都道府県別で全国で最も多い福島県は、殺処分などを減らすための「猫の3ない運動」と名付けた飼育上の注意点を冊子にまとめて、管理の徹底を呼びかけています。

福島県によりますと、県内で飼い主が見つからず行政に保護されるネコの数は、令和4年度のまとめで1635匹に上り、このうち1156匹が殺処分され、47都道府県で最も多くなっています。

このため県は殺処分などを減らそうと、「猫の3ない運動」と名付けて、▽出さない、▽捨てない、▽増やさないという3つのポイントを冊子にまとめ、ネコを飼ううえでの管理の徹底を呼びかけています。

冊子では、ネコを屋外に出すと繁殖したり死ぬ場合もあることから、室内での飼育を徹底することや、飼い主の都合で捨てるなどせず、寿命を迎えるまで大切に飼うことを求めています。

ネコは繁殖力が強く、1匹のメスが1年間で最大20匹以上、2年間で80匹以上の子どもを産む能力があることにも触れ、不妊・去勢手術を行うよう呼びかけています。

さらに災害や逃げるのに備えて、首輪やマイクロチップを付け、飼い主がわかるようにしておくことも重要だとしています。

県食品生活衛生課は「ネコは殺処分数が減ってはいるが、犬に比べて行政の管理が届きにくく、まだ多い。冊子を参考にネコを飼うことの責任を自覚してほしい」としています。