南相馬市 防災行政無線受信機 すべての世帯に配布

南相馬市は災害時の避難情報などを伝える防災行政無線の受信機を、今年度、住民登録しているすべての世帯に配布することにしていて、7日、沿岸部の住民らに受信機が配られました。

南相馬市は、防災行政無線の放送を室内でも聞くことができる「戸別受信機」を、今年度、機器を更新するのに合わせて住民登録しているすべての世帯に1台ずつ貸し出す方針を決め、地区ごとに配布を進めています。

7日は東日本大震災の津波で大きな被害を受けた沿岸の地区などを対象に配布が行われ、会場に訪れた住民たちは市の担当者から受信機を受け取っていました。

市によりますと、これまでは希望する人に受信機を貸し出していましたが、実際に貸し出したのは住民登録のある2万6000世帯余りに対し、およそ1万5000台で、大雨などによる災害への備えをより充実させるため、全世帯への配布を進めることにしたということです。

南相馬市危機管理課の中野直良係長は「災害から身を守るために大事なのは情報であり、戸別受信機とともにさまざまな手段で防災情報を入手できるよう備えて欲しい」と話していました。

受信機を受け取った60代の女性は、「屋外のスピーカーから流れる音は聞きにくいので家の中にあれば便利です。梅雨の前に備えられてよかったです」と話していました。