大堀相馬焼 14年ぶりに登り窯まつり 原発事故で途絶える

「大堀相馬焼」で知られる福島県浪江町の大堀地区で原発事故の影響で途絶えていた「登り窯まつり」が14年ぶりに復活し、多くの人が見守る中、登り窯から作品を取り出す作業が行われました。

浪江町大堀地区に伝わる「大堀相馬焼」は繊細なひびの模様や馬をあしらった絵柄などが特徴の焼き物で、300年以上の歴史があり、国の伝統的工芸品に指定されています。

「登り窯まつり」は東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で途絶えていましたが、去年、地区の一部で避難指示が解除されたことから地区の登り窯で焼く作業ができるようになり、3日、14年ぶりに復活しました。

3日朝は多くの観光客が見守る中、作品を窯から出す作業が公開され、窯元らが地元の子どもたちが作った作品などを1つ1つ丁寧に取り出しました。

この後、取り出された焼き物がその場に展示され、訪れた人たちが見入っていました。

窯元の1人は「登り窯まつりができて、これまでの苦労が和らいだような思いです。多くのお客さんに来てもらえてうれしいです」と話していました。

会場では窯元が避難先などで焼いた作品を展示販売する催しも同時に開かれています。