大玉村 国の天然記念物「馬場ザクラ」咲かない原因を調査

国の天然記念物に指定された大玉村の「馬場ザクラ」が、木の勢いが弱ってこの春、花を咲かせず、村は樹木医に依頼するなどして詳しい調査を始めました。

大玉村の「馬場ザクラ」は、樹齢1000年以上といわれるエドヒガンザクラで、国の天然記念物に指定されていますが、木の勢いが弱ってこの春は全く花を咲かせませんでした。

このため、村は樹木医に依頼するなどして、29日から詳しい調査を始めました。

これまでの調査では、根の大部分が枯れているのが見つかっていて、原因として根に寄生する菌の影響が考えられるということで、29日は根の様子を観察したあと、周囲の地面に木製のくい8本を打ちました。

3か月後にくいを抜いて、菌が付着しているかどうか分析して、対策を検討するということです。

「馬場桜」は2018年に強風で根元から倒れ、幹の大部分は伐採されましたが、地元の保存会などが残った一部を手入れしたところ、根や枝の成長が見られ、木の勢いが回復していました。

ところが、去年の6月にすべての葉が散って以降、急速に弱ったということです。

村によりますと、回復が見込めない場合には、天然記念物の指定は解除されるということです。

樹木医の鈴木俊行さんは「回復するものと期待していたが、生きている根がほとんどなく、かなり厳しい状況だ。長い間生きてきた雄姿を残すため、対応を考えたい」と話していました。