白河市出身の作家 中山義秀の生涯を描いた漫画本 贈呈式

白河市出身の芥川賞作家、中山義秀の生涯を描いた漫画本が市内の学校などに贈られることになり、関係者らが集まってセレモニーが行われました。

白河市出身の小説家、中山義秀は、ある老人の生涯を通して人としてのあり方を問う短編小説『厚物咲』で昭和13年に芥川賞を受賞するなど戦前から戦後にかけての文壇で活躍しました。

市民の有志などでつくる顕彰会は、中山義秀の活躍を後世に伝える漫画本を700部製作し、市内の小中学校や近隣自治体を含めた図書館などに寄贈することを決めました。

25日、大信小学校で贈呈式があり、顕彰会の会長を務める鈴木和夫市長から児童に漫画本が手渡されました。

この中では、小説家を志すために教師を辞め、貧しい生活を送りながらも作品を書き続けた様子などが描かれ、男子児童は「名前は知っていましたが、どんな人か詳しく知らなかったので漫画を読んで義秀のことを知りたいと思います」と話していました。

中山義秀記念文学館の伊藤公一館長は「地元の偉人を漫画を通して知ってもらい、義秀のような小説家が生まれるとうれしいです」と話していました。