福島 飯舘村「復興桜」3000本超が満開 見頃に

福島県飯舘村の夫婦が原発事故による避難中も手入れを続けてきた3000本を超える桜が満開になり、ことしも見頃を迎えています。

福島県飯舘村の伊丹沢地区の会田征男さん(80)と妻のツタ枝さん(78)は村一番の桜の名所を作ろうと、裏山や農地に25年ほど前から桜の木を植え始めました。

原発事故で全村避難を余儀なくされてからも村民らが再び集える場所にしようと、「復興桜」と名付けて植樹や手入れを続けてきました。

いまではおよそ7ヘクタールの敷地にソメイヨシノやオオヤマザクラなど3000本を超える木が植えられ、ことしも見頃を迎えて多くの人でにぎわっています。

ことしは新型コロナの影響が緩和したこともあって見物客は去年に比べて2倍ほどに増えているということで、訪れた人たちは桜を見上げながらゆっくりと散策して満開の花を楽しんでいました。

福島市から訪れた40代の女性は「3000本も見られるところはあまりないので毎年、必ず来ています。きれいに咲いていて春らしい気分です」と話していました。

征男さんは「見に来る人が多いこともあってか、これまでで一番きれいに咲いている気がします」と話していました。

ツタ枝さんは「見に来た人が喜んでいる姿を見ると、長年やってきてよかったなと思うのでこれからも頑張りたいです」と話していました。