帰還困難区域をパトロール 警察の「特別警ら隊」出動式

帰還困難区域のパトロールなどを担う、警察の「特別警ら隊」の出動式が浪江町であり、着任した隊員たちが治安の維持による復興への貢献に気持ちを新たにしました。

特別警ら隊は福島県警と全国の警察から出向した警察官で組織され、原発事故の影響で立ち入りが厳しく制限されている帰還困難区域のパトロールや行方不明者の捜索などの任務にあたっています。

今年度は新たに出向した31人を含む46人の体制で、17日、双葉警察署浪江分庁舎で警察と自治体の関係者が出席して出動式が行われました。

この中で浪江町の吉田栄光町長は「復興が進んで住民が少しずつ増えている。町の復興には治安の安定が不可欠で特別警ら隊はなくてはならない存在だ」と激励しました。

その後、隊長が出動を宣言すると、隊員たちは次々とパトカーに乗り込み、赤色灯を点滅させながらさっそくパトロールに出発しました。

北海道警察から出向した隊員の木下航巡査部長(34)は「幼いころに阪神淡路大震災を、5年前には胆振東部地震を経験したので、被災地のために貢献したいと思い出向しました。被災地の治安向上のために力を尽くしたいです」と話していました。