開成山公園のソメイヨシノ 原木ではないが国内有数の古さか

観賞用のサクラの代表格であるソメイヨシノは、起源となる木、原木がいまだ特定されておらず、研究が進められています。
「国内最古」とされる福島県郡山市の開成山公園にある木について、千葉県の研究機関がこのほど分析したところ、原木ではなかったものの、古いとされている東京・上野公園の木と遺伝的にはほぼ同じで、国内有数の古さである可能性が高いことがわかりました。

ソメイヨシノは、江戸時代後期に誕生し、枝から増やす「接ぎ木」という方法で全国に広がったとされてますが、起源となる木、原木は特定されておらず、千葉県にあるかずさDNA研究所が調査を進めています。

福島県郡山市の開成山公園には、市と樹木医などの調査で「国内最古」とされる木がありますが、このほど全遺伝子の配列を調べるゲノム解析でおよそ7億に上る配列を分析しました。

その結果、原木ではなかったものの、千葉大学の調査などから、国内でも古いとされている東京・上野公園の木と遺伝的にほぼ同じことがわかりました。

この木は、市の調査で樹齢150年ほどとされていて、研究所では、上野公園の木と共通する特徴とあわせると国内有数の古い木である可能性が高いとしています。

かずさDNA研究所の白澤健太主任研究員は、「原木でなかったのは残念だが、今も150年前と同じ花を咲かせており、今後も咲き続けられるよう守っていってほしい」と話しています。