咲き始めた桜めでながら「七弦琴」の音色楽しむ演奏会 三春町

中国の伝統の楽器「七弦琴」の愛好家による演奏会が三春町で開かれ、集まった人たちが会場の庭で咲き始めた桜にぴったりの繊細で優しい音色を楽しみました。

演奏会は、桜が開花する時期に合わせて町が企画し、会場の国の登録有形文化財「旧吉田家住宅 紫雲閣」にはおよそ20人が集まりました。

7つの弦で奏でられる、柔らかで繊細な音色が特徴の七弦琴は、およそ3000年前、中国の周の時代に生まれ、日本には奈良時代に伝わったとされています。

演奏会ではまず、本場・中国で演奏を学ぶなどして40年にわたって七弦琴をたしなんでいる町内在住の飛田立史さん(64)が音が鳴る仕組みを紹介し、7本の弦のさまざまな場所を指で押さえて高音から低音まで音階を変えていると説明しました。

そして、美しい夜を描写した曲「良宵引」など3曲を披露し、訪れた人たちは庭で咲き始めた桜をめでながら、繊細で優しい音色に耳を傾けていました。

石川町から訪れた90歳の女性は「春のいい雰囲気の中で身も心も洗われるような気分でした」と話していました。