明治から昭和の美人画の作品を集めた企画展 福島県立美術館

明治から昭和にかけての時代に描かれた美人画の作品を集めた企画展が福島市の県立美術館で開かれています。

この企画展は、国内有数の美人画の収集家として知られる培広庵氏のコレクションから、明治・大正・昭和の時代に描かれた67人の作家による164点が紹介されています。

このうち、情緒あふれる大正ロマンの美人画で知られる竹久夢二の「投扇興」は、的に扇子を投げて当てるお座敷遊びに興じる2人の女性を、たおやかに淡い色使いで描いています。

また、日本画と版画で昭和の前半にかけて優れた作品を残した山川秀峰の「稽古」は、踊る2人の少女と指導する師匠を描いた作品で、指先までピンと伸びた手や翻る着物から緊張感と躍動感が伝わってきます。

このほか、美人画の巨匠として知られる鏑木清方や弟子の伊東深水などの作品も紹介されています。

福島県立美術館の齋藤恵学芸員は「これだけの作品が一堂に見られるのは貴重な機会です。女性の表情や着物などを楽しみながらお気に入りの作品を探してほしい」と話していました。

展示会は来月12日まで開かれています。