閉校する南相馬市の八沢小学校で最後の卒業式

県内では22日、多くの小学校で卒業式が行われました。
児童数の減少から今年度で閉校する南相馬市の小学校では、最後の卒業式が行われ、150年の学校の歴史に幕を下ろしました。

南相馬市鹿島区の八沢小学校は、東日本大震災で地域が被災して地元を離れる住民が相次ぐなどして児童数が減少したことから、今年度で閉校し、市内の鹿島小学校に統合されます。

22日は、最後の卒業式と在校生の修了式が行われ、卒業生17人、在校生33人が出席しました。

式では、佐々木徹校長から卒業生一人ひとりに卒業証書が授与されたあと、在校生に修了証書が授与されました。

そして、「みんなが最後の卒業生としての責任を果たしてくれたので、閉校という大きな行事を成し遂げることができました。必ず、壁の向こうに新しい未来が待っていると信じて前に進んで欲しい」と、感謝とはなむけのことばを贈りました。

続いて、合唱曲の「旅立ちの日に」や校歌を歌って、慣れ親しんだ学びやとの別れを惜しみました。

最後に、佐々木校長と5年生の児童が、学校の旗である校旗を門馬和夫市長に返納して、八沢小学校は150年の歴史に幕を下ろしました。

卒業生の百田律月さんは「最後の卒業生として責任が重くて行事は緊張したけど、しっかりとやりきれました。悲しいけれど、新たなスタートを踏み出したいです」と話していました。