“気管挿管”可視化技術を開発 特許取得 いわきの会社など

人工呼吸などを行う際に必要な気管にチューブを挿して気道を確保する「気管挿管」を可視化する技術を開発し、特許を取得したいわき市の会社が21日、会見を開き、連携した医療関係者が開発への思いを語りました。

福島市の県立医科大学で会見を開いたのは、いわき市の民間会社、協栄テクニカと、県立医科大学災害医療支援講座講師の赤津賢彦氏、いわき市医療センターがん集学的治療センター長の本多つよし氏です。

3者は、人工呼吸などを行う際に必要な、気管にチューブを挿して気道を確保する「気管挿管」を可視化して円滑に行う技術の開発に取り組み、去年11月に特許を取得しました。

21日の会見で、出席者らは、従来の目視による挿管方法は食道への誤挿管や肺にチューブを入れてしまうなど致命的な事故につながるリスクがあったとし、内視鏡の技術を応用した今回の方法では気管チューブに差し込むだけで、モニターを見ながら迅速に確実な挿管ができると説明しました。

赤津さんは「誤挿管をゼロにしたいという思いがあった。臨床の現場にはアイデアがあふれているが、そのひとつが具現化できてうれしいです」と話していました。

会見した3者は、今後、特許を取った技術の5年後の製品化を目指して、普及を進める企業などを募ることにしています。