震災から13年 改修された浪江町の神社で住民が再興祝う

原発事故の影響で避難を余儀なくされた、福島県浪江町の伝統工芸品「大堀相馬焼」の産地として知られる地区で、改修された神社におよそ13年たってようやく地区の人たちが集まることができ、再興を祝いました。

改修されたのは、浪江町の大堀地区にある「愛宕神社」です。

9日、避難先から地区の人たちおよそ50人が集まり、この神社に伝わる神楽を奉納するなどして再興を祝いました。

大堀地区は、300年以上の歴史がある「大堀相馬焼」の産地として知られていて、この神社では、震災前、焼き物にまつわる祭礼が行われるなど、地元の人たちにとって心のよりどころとなっていました。

しかし、巨大地震によって神社の本殿が壊れたり、鳥居などが倒壊したりしたうえに、原発事故の影響で地区全域に避難指示が出されました。

去年3月に神社の敷地を含む一部で避難指示が解除されたことなどから、改修された神社におよそ13年たってようやく地区の人たちが集まることができました。

浪江町の大堀地区の近藤公孝区長(69)は「感無量の気持ちです。すべてのなりわいが戻ることを夢みながら復興を進めていきたい」と話していました。