大熊町で再開された教育施設で卒業 子どもたちが記念の植樹

原発事故のあと、一時大熊町から避難し、去年4月、12年ぶりに地元で再開された教育施設で再開後初めてとなる卒業などを迎える子どもたちが記念の植樹を行いました。

記念の植樹を行ったのは、大熊町のこども園と義務教育学校を統合した町立の教育施設、「学び舎ゆめの森」の子どもたちです。

8日は、近くにある公園に子どもたちや町の関係者が集まり、植樹のセレモニーが行われました。

再開した義務教育学校での卒業と卒園は今回が初めてで、今月、中学3年生に当たる義務教育学校の9年生2人が卒業、こども園の園児1人が卒園を迎えます。

セレモニーでは「宇宙桜」と呼ばれる、宇宙飛行士とともに宇宙を旅したあと、地上で発芽したサクラの種の子孫の若木が植樹され、子どもたちは高さ1メートル50センチほどの木の根元にシャベルですくった土をかけました。

このサクラの若木は、東日本大震災の被災地を中心に復興のシンボルにしてもらおうと、植樹活動をしている団体から贈られたものだということです。

植樹を行った卒業予定の女子生徒は「早く大きくなって、桜が花を咲かせる姿を見たいです」と話していました。