交流の場に 被災男性が作った図書館1周年 記念イベント
東日本大震災で津波の大きな被害を受けた福島県南相馬市で、地域の交流の場にしようと地元の男性が作った図書館が開館から1年を迎え、記念のイベントが開かれました。
開館から1年を迎えたのは、南相馬市萱浜地区にある「八津尾のうえん図書館」です。
この図書館は、13年前の震災の大津波で海岸近くの自宅が流され、妻を亡くした農家の八津尾初夫さんが近くに移り住んだ場所で地域の住民が交流できる場を作ろうとオープンさせました。
2日はオープンから1周年を記念してイベントが開かれ、農家の仲間や同じ地域に住んでいた人などおよそ40人が集まりました。
はじめに、参加者全員で海の方向に向かって黙とうをささげました。
その後フルートの演奏が披露され、1周年を祝いました。
図書館の蔵書はこの1年で農業関連の本を中心に1000冊以上増えておよそ2000冊となったほか、子どもたちが遊べるようぬいぐるみも用意して幅広い年齢の人たちに訪れてもらえるようにしてきたということです。
八津尾初夫さんは「これからも友達と本を借りたり、お茶を飲んだりしてみんなが笑顔になれる場所にしていきたい」と話していました。