「人里近くにクマはいる」県内の今年度捕獲数は過去最多

福島県内では野生のクマの捕獲数は去年12月末の時点で886頭と、今年度は、記録が残る平成20年度以降で過去最多となっています。

環境省によりますと今年度県内で捕獲されたクマは去年12月末時点で886頭と、すでに昨年度1年間の416頭の2倍以上となっています。

記録が残る平成20年度以降、最も多かった捕獲頭数は令和2年度の858頭で、今年度はこれをすでに上回り、全国では、秋田県の2277頭、北海道の1002頭に次いで3番目に多くなっています。

また、警察によりますと去年1年間の目撃件数はこれまでで最も多い687件で、けが人などの人的被害も最多となった10年前と同じ14人にのぼっています。

この時期、クマは通常、冬眠に入っているため目撃情報は数件にとどまっていますが、ことしは今月19日時点で16件と異例の多さで、暖冬やエサ不足の影響で冬眠に入らなかった個体や、すでに冬眠から目覚めた個体がいると見られています。

県自然保護課は、山にエサが少ないため、人里近くにおりてくるクマが増えているとみていて、「通常の年とは違う動きをするクマがいる。山ではなく人里近くにクマはいるという前提で注意しながら行動を」と呼びかけています。