日銀 県内の景気判断を11か月ぶりに下方修正

日銀福島支店は、今月の金融経済概況を発表し、暖冬の影響などで個人消費が鈍化しつつあるとして、県内の景気判断を先月までの「着実に持ち直している」から「緩やかに持ち直している」に変え、去年3月以来、11か月ぶりに下方修正しました。

日銀福島支店がまとめた金融経済概況によりますと、「個人消費」は、暖冬の影響で防寒具や暖房器具などの販売が伸び悩んでいることや、一部の自動車メーカーの出荷停止の影響で新車の販売台数が減ったことなどから、回復のペースが鈍化しつつあるとして、2年ぶりに判断を引き下げました。

一方、「住宅投資」は去年12月の住宅の着工数が前の年を下回ったものの下げ止まりつつあり、「設備投資」は、工場の新設やラインの増設、コロナ禍で見送られていた店舗改装や新規出店が前の年を上回っているとして、いずれも判断を据え置きました。

その上で、県内の景気判断を、先月までの「着実に持ち直している」から「緩やかに持ち直している」に変え、去年3月以来、11か月ぶりに下方修正しました。

日銀福島支店は、「物価高が個人消費に及ぼす影響や、中小企業の賃金の引き上げ状況などを注視していく必要がある」としています。