福島第一原発の水漏れ 地元協議会で安全管理のあり方問う意見

東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の計画などについて、自治体や有識者らが議論する協議会が県庁で開かれ、今月7日に起きた汚染水浄化装置から放射性物質を含む水が漏れたトラブルについて、出席者から東京電力の安全管理のあり方を問う意見が出されました。

協議会には、国や県、東京電力の担当者が出席し、原発周辺の10の自治体の担当者や大学などの有識者らはリモートで参加しました。

まず東京電力の担当者は、今月7日に福島第一原発の汚染水浄化装置から放射性物質を含む水が漏れたトラブルを謝罪し、原因が作業員の確認不足とみられること、水がしみこんだ土壌の回収を進めたことなど、経緯と対応を説明しました。

有識者からは、▽高濃度の放射性物質を扱う作業には東京電力の社員を配置すべきとか、▽再発防止のため、トラブルの原因や背景などの周知を関係者の間で徹底するべきなどの意見が出されました。

東京電力は、▽作業前に東京電力の社員が安全確認を行うことや、▽汚染水の処理などに関する設計や保全などを一元的に管理する組織を設けて、作業員の教育を行うなどの対策を説明しました。

今回のトラブルをめぐっては、19日開かれた原子力規制委員会の会合の中で、規制庁が作業ルールや安全対策を定めた「実施計画」の違反にあたる疑いがあると指摘しています。