「アバター」接客で観光関連産業の人手不足解消へ

観光関連産業の人手不足解消につなげようと、デジタル技術で作り出す仮想の分身「アバター」を利用して接客する試みが会津若松市の鶴ヶ城などで公開されました。

これは会津若松市と東京のホテル運営会社が、デジタル技術を応用して観光関連産業の人手不足解消につなげようと県内で初めて導入したもので、17日から始まる実証試験を前に仕組みの概要が公開されました。

導入したのはモニター上の仮想の分身「アバター」を操作して遠隔で接客ができる技術で、鶴ヶ城と東山温泉のホテルの2か所にモニターを設置しています。

鶴ヶ城のモニターには猫型のアバターが、ホテルのラウンジには女性型のアバターが現れ、遠隔で操作するすスタッフがアバターを通しておすすめのラーメン店を紹介したり、接客したりしていました。

県内では宿泊業などに従事する人が3年前で5万7000人余りまりとおよそ10年で1万人近く減り、人材の確保が課題となっていますが、アバターの技術を使えば1人で複数の場所の接客をすることもできるため、人手不足解消の技術として期待されるということです。

実証試験は来月17日まで行われ、市などでは今後、増設も検討しているということです。

会津若松市の白岩志夫観光商工部長は「会津は歴史観光が有名だが、アバターにより利用客にも新しい観光体験を提供していきたい」と話していました。