いわき湯本温泉 配管破損でホテルや公衆浴場にお湯供給できず

福島県いわき市の「いわき湯本温泉」で、16日朝、源泉からお湯を通す配管が破損しホテルや公衆浴場へお湯を供給できなくなりました。
いわき市によりますと破損した配管の復旧を進め、16日中にはお湯の供給を再開できる見込みだということです。

いわき市によりますと、16日午前4時半ごろ、市内常磐湯本町にある源泉のお湯を宿泊施設などに供給する配管が壊れ、お湯が道路に吹き出したということです。

この影響で、温泉を利用している「いわき湯本温泉」のホテルや公衆浴場、それに地元の一般家庭の合わせて200軒余りに温泉のお湯が供給できなくなりました。

市によりますと、配管は直径が20センチほどで、地下に埋められていて、昼前から破損した配管を交換する工事を進めているということで、16日中に復旧する見込みだとしています。

地元の旅館組合によりますと、夕方から徐々にお湯が出始めた施設もあるということですが、湯船にお湯がたまるのに時間がかかるため多くの施設では宿泊客の利用を制限せざるをえない状況だということです。

いわき湯本温泉旅館協同組合の若松久典副理事長は「温泉旅館として、みなさんが楽しみにしている温泉が提供できないというのはどうしようもない。これまでも老朽化している配管は定期的に交換してきたが、点検を増やして対策していくしかない」と話していました。

「いわき湯本温泉」の温泉街にある公衆浴場は、源泉掛け流しでお湯を加熱するためのボイラーなどの設備がないため、16日の営業をとりやめ臨時休業しました。

従業員の男性は「こんなことはめったにないです。土日は利用客も多いので早く復旧してほしい」と話していました。

また、配管が破損した場所の近くに住む90代の女性は「けさ外に出たら家の前を水が流れ、湯気が出ていた。こんなことは初めてで驚きました」と話していました。