全国新酒鑑評会に出品へ 酒蔵で酒の「搾り」作業 会津美里町

日本酒のできを競う全国新酒鑑評会に出品する酒の「搾り」の作業が、福島県会津美里町の酒蔵で行われました。

会津美里町の「男山酒造店」は去年とおととしの全国新酒鑑評会で2年連続で金賞を受賞し、ことしも鑑評会に出品する酒を造っていて、8日は「搾り」の作業が行われました。

「搾り」は、蒸した酒米や麹などをタンクで発酵させてできた「もろみ」から酒かすを取り除く作業で、8日はもろみを袋に詰めてつるし、重みで自然に落ちたしずくを集める「袋吊り」と呼ばれる方法で作業を行いました。

圧力をかけないため雑味が少ない仕上がりになりますが、手間や時間がかかるだけでなく、取れる量も少なくぜいたくな作り方とされています。

杜氏と蔵人のあわせて4人は、タンクの上に棒を渡し、その棒にもろみを入れた袋を次々につっていきました。

そして、じっくり絞られた酒が少しずつタンクにたまり、蛇口から瓶に移したあと、杜氏たちは薄く白く濁ったしぼりたての酒を口に含んで味や香りを確認していました。

小林靖社長は「去年よりもうまみがある酒が出来ました。蔵人の苦労が報われて、うれしい気持ちがこみ上げるとともにほっとしています」と話していました。

搾った酒はこのあと瓶詰めや火入れなどの作業を経て完成するということです。