いわき市 バス会社への経費補助増額 廃止予定の5路線維持へ

いわき市を中心に路線バスなどを運行する新常磐交通がことし4月からの一部路線廃止を含む大幅なダイヤ改正を発表したことを受け、市は、新年度、バス会社への経費の補助を増額し、廃止予定となっていた5つの路線が維持されることになりました。

いわき市に本社がある新常磐交通は、利用客の減少による赤字や深刻な人手不足などを背景に、ことし4月のダイヤ改正で市内の山間部などの15路線の廃止のほか、減便する計画を去年11月に発表していました。

これを受けて、いわき市は、路線バスを維持するためとして、バス会社への経費の補助を増額することになり、内田広之市長が会見を開いて、関連事業費を盛り込んだ来年度の予算案を発表しました。

一般会計の予算案に、バス会社への経費の補助事業は、前の年度より1886万円多い1億8695万円余りが盛り込まれ、2月の市議会に提案されます。

内田市長によりますと、この事業により、廃止予定になっていた5つの路線が維持されることになったということです。

維持されることになったのは、いずれも通学での利用が多い、平から好間、平から江名、泉から江名、湯本市街地、上遠野から山田、植田の5路線です。

内田市長は「バス会社には通学での利用が多い路線の復活を決断してもらい感謝している。路線維持のためにも公共交通の利用を呼びかけていきたい」と話していました。