“猪苗代湖ラムサール条約登録を”野鳥の会メンバーが要望書

渡り鳥のコハクチョウが飛来する猪苗代湖を、貴重な湿地を保護するラムサール条約に登録する機運を高めようと、日本野鳥の会のメンバーが県の生活環境部長に要望書を手渡しました。

県庁を訪れたのは、日本野鳥の会郡山支部と会津支部のメンバーあわせて4人で、県生活環境部の鈴木竜次部長に要望書を手渡しました。

メンバーは、猪苗代湖について世界に生息するコハクチョウの1%にあたる920羽以上が定期的に飛来していること、国立公園の中にあり環境保全が図られていることを挙げ、貴重な湿地を保護するラムサール条約への登録に必要な3つの条件のうち2つを満たしているとしています。

そのうえで、要望書では、残る条件の「地元からの賛意を得る」ため県がリーダーシップを発揮し、猪苗代湖を囲む猪苗代町、会津若松市、郡山市の3つの自治体との連携や関係団体への助言を進めるよう求めています。

鈴木部長は「登録が実現すれば環境保全の意識が高まり、国際的な認知度の向上にもつながると期待している。県としても市や町と協力して対応していきたい」と答えていました。

日本野鳥の会郡山支部の湯浅大郎支部長は「条約に登録されても開発が全面的に規制されるわけではない。県民の総意として価値ある環境を残す気持ちを盛り上げていくことが重要だと思う」と話していました。