桧原湖名物 ワカサギの「穴釣り」できず 暖冬の影響

ワカサギ釣りの名所、福島県北塩原村の桧原湖では、湖面の氷に穴を開けて行う名物の「穴釣り」が暖冬の影響でできない状況が続いています。

北塩原村の桧原湖では、例年、1月下旬ごろには湖全体で湖面に厚い氷が張り、その氷に穴を開けてワカサギを釣る「穴釣り」を楽しむ大勢の人でにぎわいます。

しかし、ことしは気温が十分に下がらず、先月1月の北塩原村桧原の日別の最高気温は、31日間のうち25日が平年の値を上回って、なかには8度近く上回った日もあり、1日朝も湖では薄い氷しかみられませんでした。

地元の漁協などによりますと「穴釣り」を安全に行うためには氷の厚さが最低でも15センチ程度必要で、1日、釣りに訪れた人たちは湖面に浮かべたドーム型の小屋で釣りを行っていました。

桧原湖では、4年前に暖冬の影響で人気の「穴釣り」が一度もできず、釣りに訪れる人が例年に比べ3割近く減ってしまったということで、関係者は冷え込みを期待しつつ天候を注視しています。

子ども連れで訪れた埼玉県の40代の男性は「氷の上にテントを張って家族で釣りをするのが毎年の楽しみなので残念です」と話していました。

湖の近くで民宿を営む伊藤毅さんは、「自然のことなのでしかたないが穴釣りを楽しんでもらえるようになんとか雪が降って冷え込んでほしい」と話していました。