矢吹町のホテルニュー日活が破産

矢吹町でホテルなどを経営していた会社が新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で経営に行き詰まり、裁判所に破産の申請を行って、26日、開始決定を受けました。負債総額はおよそ5億2000万円にのぼるということです。

民間の信用調査会社、東京商工リサーチ郡山支店によりますと、破産の開始決定を受けたのは、矢吹町にある「ホテルニュー日活」です。

この会社は、昭和28年の創業以来、パチンコ店や料理店、旅館などを経営し、昭和55年には結婚式場を兼ねたホテルをオープンさせるなど経営の多角化を進め、平成3年7月期には、47億円を超える売上高がありました。

その後、景気の後退や東日本大震災での建物の被害もあり、客足が落ち込んだほか、令和3年とよくとしに発生した福島県沖の地震で再度、建物が被害を受けたうえ、新型コロナウイルスの感染拡大で客足がさらに遠き、令和3年7月期には、売上高がおよそ6700万円にまで落ち込みました。

国の「ゼロゼロ融資」などで資金調達を行ったものの、人件費や光熱費、修繕費などがかさみ、融資の返済開始や代表の体調不良なども相まって事業の継続が困難になったとして福島地方裁判所郡山支部に破産を申請し、26日、開始決定を受けました。

東京商工リサーチによりますと、新型コロナウイルス関連の倒産は、ことしに入って2件目だということです。