東日本大震災の津波の大きさ ARで疑似体験 福島 いわき

AR=拡張現実の技術を用いて、東日本大震災で地元を襲った津波の大きさを子どもたちが疑似体験するワークショップがいわき市の小学校で開かれました。

このワークショップは最先端の技術を防災に生かす復興庁の事業に市が協力して開いたもので、いわき市沿岸部にある豊間小学校の4年生26人が参加しました。

児童たちはまず、タブレット端末を操作しながら自分の架空のキャラクターをデザインしました。

続いて児童たちが校庭に移動し、スマートフォンを周囲に向けてかざすとデザインしたキャラクターがAR=拡張現実の空間で校舎の高さとほぼ同じ高さ8メートルの大きさで映し出されました。

担当者は、東日本大震災では豊間地区に8メートル50センチを超える津波が押し寄せたことを説明し、子どもたちは津波の高さや威力に驚いた様子で画面を見入っていました。

参加した女子児童は「こんなに津波が大きかったんだなと心に残りました」と話していました。

事業に参加したいわき市災害対策課の本田文徳係長は「小学生が生まれる前に起きた震災を伝承していくことは難しいが、子どもたちが興味を持つ技術を取り入れるなどして取り組んでいきたい」と話していました。