東北各地の「こけしびな」を展示 福島市

東北各地から集めた「こけしびな」の展示会が福島市で開かれています。

この展示会は、3月3日の桃の節句を前に、東北6県でこけしを作る工人たちがひな人形をかたどって製作した「こけしびな」を楽しんでもらおうと、福島市で開かれています。

東北地方を代表する伝統工芸のこけしは、特徴ごとに産地の名を付けた12の系統に分けられ、こうした伝統的なものに加え、作者の自由な発想で創作されたものなどさまざまな作品が集められています。

このうち、宮城県の鳴子系と呼ばれる大沼秀顯さんの作品は胴に鳴子系の代表的な模様である菊とかえでが描かれていて白い木の色が上品な雰囲気です。

また、地元福島市の土湯系と呼ばれる渡辺鉄男さんの作品は、「おびな」の冠と「めびな」の髪飾りに爪ようじを使ったユニークな作品です。

このほか、三人官女が添えられたものや、うさぎをかたどり首が回る作品などもあります。

記念館の相原聡子学芸員は「手作りされた木のぬくもりを感じながら、作品を見比べて楽しんでほしい」と話していました。

展示会は福島市のこけしの記念館「原郷のこけし群西田記念館」で3月末まで開かれています。