入所者に虐待 県立の障害者支援施設へ立ち入り調査 西郷村

西郷村にある県立の障害者支援施設で、職員が、入所者にやけどを負わせる虐待をしていたとされる問題で、県などは10日、施設への立ち入り調査を行いました。

西郷村の社会福祉法人が運営する、県立の障害者支援施設「福島県けやき荘」では、おととし9月、共用スペースで朝食を用意する際に、40代の男性主任が熱湯に浸して熱したスプーンを60代の入所者の背中や足などにあて、複数のやけどを負わせていたことがわかり、県は、先月28日にこうした事実を発表しました。

この問題を受けて、障害者虐待防止法に基づいて、施設の設置者の県と被害者の出身市町村の担当者が、10日施設への立ち入り調査を行いました。

この問題について、施設の責任者である園長は去年2月に事案の報告を受けていたにもかかわらず、法人や県に報告していなかったことがわかっています。

県によりますと、10日の立ち入り調査で、園長を含む複数の職員に対し、虐待の事実や、ほかに虐待事案がなかったかなどの聴き取りを行ったほか、施設に対して再発防止策の提出を求めたということです。

調査のあと、県障がい福祉課の大島康範課長は、「今回のようなことが繰り返されないように再発防止に努め、追加で調査が必要かどうか今後検討していきたい」と話していました。