西郷村の県立障害者支援施設で虐待 施設側と県が謝罪

福島県西郷村にある県立の障害者支援施設で、40代の男性主任が熱したスプーンを60代の入所者の体にあてて複数のやけどを負わせる虐待をしていたとして、施設側と県が謝罪しました。

虐待があったのは、西郷村の社会福祉法人が運営する県立の障害者支援施設「福島県けやき荘」です。

28日、法人と県が会見を開いて明らかにしました。

それによりますと、去年9月、共用スペースで朝食を用意する際に、40代の男性主任が熱湯に浸して熱したスプーンを60代の入所者の背中や足などにあて、複数のやけどを負わせていたということです。

男性主任は、法人の聞き取りに対し、「前日の夜に尿をかけられたためやってしまった」などと話し、虐待行為を認めているということです。

また、この問題について施設の園長は、ことし2月に報告を受けていたのに法人や県に報告せず、法人は、今月21日、すべての職員が対象の職場環境に関する面談の中で別の職員から報告を受け、問題を把握したということです。

法人は27日、警察に相談したということで、県は、障害者虐待防止法に基づき、年明けにも施設への立ち入り調査を行うことにしています。

施設を運営する社会福祉法人福島県社会福祉事業団の関谷勝浩常務理事は、会見で「被害者とそのご家族に対し、心からおわび申し上げます」と謝罪しました。