強制わいせつ罪 五ノ井里奈さんの元上司３人の判決確定

陸上自衛隊の隊員だった五ノ井里奈さん（２４）に無理やりわいせつな行為をしたとして有罪判決を受けた元上司３人が、控訴期限の２６日までに控訴せず、懲役２年、執行猶予４年の判決が確定しました。

おととし８月、北海道にある陸上自衛隊の演習場で行われた宴会で、隊員だった五ノ井里奈さん（２４）を押し倒し、服の上から体を触ったなどとしていずれも元上司で、陸上自衛隊・郡山駐屯地の部隊に所属していた元３等陸曹、渋谷修太郎被告（３１）と関根亮斗被告（３０）、木目沢佑輔被告（２９）の３人は強制わいせつの罪に問われました。

３人はいずれも五ノ井さんに格闘技の技をかけて押し倒すなどしたことは認めましたが、わいせつ目的ではなかったなどとして無罪を主張していました。

今月１２日、福島地方裁判所は五ノ井さんや宴会に同席した上司らの証言などから３人の行為は強制わいせつ罪にあたると判断した上で、いずれも懲役２年、執行猶予４年を言い渡しました。

この判決について弁護側と検察の双方とも控訴期限の２６日までに控訴せず元上司３人の有罪判決が確定しました。

判決が確定したことについて、五ノ井さんはＮＨＫの取材に対し、「昨晩は眠れませんでしたが、けさ、判決が確定したと聞いてほっとしました。命を削りながらの長い闘いでしたが、ＳＮＳのメッセージや直接かけてもらったことばに支えられました。心から感謝しています。３人には、心から反省して人を傷つけない生き方をしてほしいです」と話しました。