磐梯町にウイスキーの蒸留所が完成 将来の海外展開目指す

磐梯町に将来の海外展開を目指すウイスキーの蒸留所が完成し、来月から製造を始めることになりました。

完成したのは、ウイスキー製造のために作られた天鏡株式会社が開設した「天鏡蒸溜所」です。

19日は、施設の内覧会が行われました。

蒸留所は、延べ床面積が2800平方メートル余りで、木製とステンレス製の2種類の発酵槽や、4通りの方法で加熱と冷却を行う蒸留器など、複雑で濃厚な味を生み出すための工夫が施されています。

この蒸留所は、磐梯町の日本酒メーカーを傘下に持つ企業が5年前から準備を進めてきたもので、去年、北海道知床半島沖の観光船沈没事故で亡くなった、会津若松市の小池駿介さんが創業者として設計に携わったことも説明されました。

蒸留所は、ウイスキーの製造に必要な免許を近く取得して、来月から製造を開始し、10年間、熟成させて商品化する計画で、将来的には会津産の大麦にこだわった商品を海外で販売することを目指しています。

蒸留所を運営する天鏡株式会社の大沼孝専務は「創業者の駿介さんの情熱や夢を引き継いで研究を重ねていき、会津から世界に誇れるウイスキーを作りたい」と話していました。