尾瀬国立公園の入山者 前年比6%増 3年連続で増加

福島県と群馬県などにまたがる「尾瀬国立公園」をことし訪れた人は、新型コロナが5類に移行したことなどから、前の年よりおよそ6%増え、17万人余りになりました。

環境省は、福島県と群馬県などにまたがる「尾瀬国立公園」について、9つある登山口に入山者を数える装置を設置して毎年5月から10月に調査を行っています。

このほど、その結果が公表され、ことしの入山者数は17万3479人でした。

これは、前の年から1万200人あまり、率にしておよそ6%増加しました。

新型コロナが5類に移行したことなどから、訪れた人が増加したとみられ、山小屋などの利用がコロナ禍で大きく制限されて過去最低の10万6922人に落ち込んだ2020年以降、3年連続の増加となりました。

一方、尾瀬国立公園の入山者数は長期的には減少傾向にあり、1996年のおよそ64万人をピークに減り続けて、歯止めがかかっておらず、地域経済の衰退につながることが懸念されています。

環境省の檜枝岐自然保護官事務所では「地元自治体などとともに、利用推進を目指す計画の策定を進めている。入山者の増加だけでなく、環境を守る意識の醸成も並行して進めたい」としています。